第2章 Linaria~幻想~
【Linaria…12】
「沖田さん、おはようございます!」
もうお昼ですよ。
そう聞こえたと同時に、俺のアイマスクは外され瞑った瞼の上から眩しい光が射し込んだ。
「何するんでィ。このビッ「あ"ぁ?」…、さんおはようごぜぇやす…」
そう言ったさんはあの時の笑顔ではなく、綺麗な微笑みで俺の頭をポンポンと優しく叩いた。
「私は今から買出しですけど、ちゃんとお昼召し上がって下さいね」
そう言ってさんはエプロンを外しながら視線を俺から土方コノヤローに向けた。
「土方さんも犬の餌…じゃなかった、マヨも程々にして下さいね…うぷっ」
「おい、テメー!今何つった!てか、モロに言いやがっただろ!」
さんは言ってませんよと言いながらも、手で口を抑えながら土方さんに言い返す所を見ると、さんって見掛けに寄らず、毒を吐く人種らしい。
"人並みにはあるでしょ?"
片方の手のひらを見つめ、あの時の事を思い出す。あの行動力からしてみれば、こんなの序の口に違いない。
しかし、何時からこの二人は漫才をやる程親密になったのだろうか。
「土方さん、もう手を出しやがったんですねィ」
やっぱり土方さん、ロリ…
「総悟くん」
それ以上しゃべると…