第1章 闇色夢綺譚~花綴り~
【※遮、翡翠の慟哭】
共鳴する。
魂が、
私の…
血が…!
「この花の香りは、貴様の仕業か…?」
私の前に現れたのは、西の鬼の頭領、風間千景だった。
「っ、…は、っ…」
彼が何か言ったみたいだけれど、私はそれ所ではなく、第一声がでないので答えられる訳がない。
それに、そんな甘い声で話されては堪らない。
身体中が痺れて今にもイってしまいそう。
私は震える自身の身体をキツく抱きしめ、早く何処かに行ってとひたすらに願った。
だけども、その願いは神様にも誰にも届く事は無く、逆に彼が近付いて来て私の腕を掴んだ。
「…っ、あ…っ」
彼に掴まれた腕から私の全身を甘い痺れが駆け巡る。
熱い…。
ダメ…持ちそうに、ない…。
「…薬を盛られたか」
何を言っているか、解らない…。
私の全身が、
快楽を求めている…。
貴方の声が、
吐息が、
この熱が、
気持ちが良くて、堪らない…。