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名の無い関係

第7章 あの日


まだ女兵の数が少なく、たまたま同室になった事から話すようになった。
年は三つ彼女の方が下だったが、話しているとそんな事は全く感じなかった。


『例えだったとしても今は無理よ、私は私の為にしか戦えないから。』

「水浴びをする羽目になっても?」

『そうよ、水浴びをした方がマシ!』


そう言うと彼女は頭から水を勢いよくかぶった。
他の兵団に比べて日々の訓練内容も厳しく、常に上官や先輩兵から厳しい目を向けられている調査兵団にいながら、彼女はいつも自分を貫いていた。
そして初陣を迎え、無事に帰還。
初めての巨人との戦闘でも怯える事も無かった。
ただ、蒸気となり消えていく巨人の血液や亡骸を見て驚いただけだった。
仲間の死を目の当たりにしても彼女は何も変わらなかった。


「ハンジが君を面白いと言っていたけど、実際はそうでもないな。」

『つまらない人間にはなりたくないけど、ハンジが言う面白い人間にもなりたくないよ。』

「?!っハハハ!すまない、訂正しよう、君は面白い!」


明日から君は私の分隊に入ってもらう、エルヴィン分隊長はそう言って笑った。
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