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愛のカタチ◆イケメン王宮◆

第1章 電車にて【レオ&アラン×プリンセス】


キーッ、ガタン。
目の前で電車が止まって、扉が開く。


車内は満員。


「もしかして、通勤ラッシュ?」


レナが首を傾げると、レオが答えてくれる。


「そうだね。この線は特に混むんだ」


「そうなんだ。凄い人。乗れるかな?」


レナは、ウィスタリアにもラッシュがあることに驚きながら、アランとレオと一緒に無理矢理、乗り込む。


車内は、正に、すし詰め状態。
回りは、スーツを着た、サラリーマン風の男の人ばかり。
身動きなど取れない。


だが…


(あれ?
あんまり苦しくない)


こんなに人が多いのに、自分の周りにだけ、僅かな空間があることにレナは気付く。


(そっか。アランとレオが…)


前をアラン、
後ろをレオが、
囲うようにレナを守ってくれていた。


(なんだか、王子様みたい)


嬉しく思っていると、扉が閉まって…


ガタンゴトン……ガタンゴトン……


電車が動き始める。


レナはそっと視線を上げて、小声で言った。


「ありがとう、二人とも」


「何が?」


アランが首を傾げる。


「だって、私が苦しくないように、気を遣ってくれてるでしょ?」


レナがそう言うと、今度はレオが答えてくれる。


「お礼を言われる事はしてないよ。俺達がこうしたいだけだから」



( 二人とも、本当に優しいな)


そう思った直後。


レナのお尻の辺りに、何かが触れた。



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