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愛のカタチ◆イケメン王宮◆

第2章 執事【ユーリ×ルイプリ】


「ねえ、今日はどんな風にされたの?」


ドレッサーの前に座って、髪を梳かしていたレナの耳元で、猫目の執事が低く囁いた。


「っ……ユー、リ…」


「こういうとことか、触れられたんじゃない?」


後ろからレナの華奢な身体を抱きすくめながら、ユーリが首筋に顔を埋める。


「いやっ」


そう、嫌だ。
恋人のルイ以外の男に触れられるなんて。


小さく訴え、身を捩って抵抗するけれど、細く見えても、ユーリは男。
女性のレナがいくら抵抗しても、しなやかに鍛えられた腕は、今夜も放してくれはしない。


ルイと、秘密の恋人になって以来…
ルイと会った夜は
必ず、ユーリが部屋で待っていて、こうして触れてくる。


どんなに抵抗しても、やめてくれない。


ユーリを執事から外すように、言いたいけれど、非の打ち所のない完璧な仕事をする彼を、誰が解任するのだろう。


自分が受けている仕打ちを暴露してしまえば、簡単に片はつくのだろうが…
女性として、こんなに恥ずかしい目に合っている事は、知られたくなかった。
みんなに。
誰よりも、ルイに。


『キョウハ ドンナフウニ サレタノ?』


それは、始まりの合図。
どうすれば、この悲しい時間から逃れられるか分からないレナは、きゅっ、と唇を噛み、身体を硬くした。


くすくすと、楽しそうに笑いながら、ユーリは、レナの髪をかき上げ、襟足を覗いた。


「ああ、やっぱり」


ユーリはそこを、そっと、指先でなぞる。


「んっ…」


ぞくり、とする感覚にレナは身を震わせた。


「ここに跡付けるの好きだよね、ルイ様」


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