第1章 媚薬に溺れて *アラン
夜。
ユキは、アランの部屋で
アランの帰りを待っていた。
ベッドに腰をかけて
アラン……まだかな……
ちらりと壁にかかっている時計を見る。
まだ9時か……
アランに待っててって言われたことが嬉しくて
少し早くに着きすぎちゃった
きっと会議はまだまだかかる
けど、ちゃんとチョコは渡したい。
頑張っ起きてなくちゃ
でも…
きっと、何もしていなかったら
眠くなっちゃう。
そう思い、何をしていようか考えてみるが
思いつかない。
考えているうちに、
頭がこくこくと揺れてくる。
眠くなってきたな……
少し眠っちゃおうかな……
うつらうつらとそんなこと考えているうちに
いつの間にか、
浅い眠りの中に落ちていた。