第1章 媚薬に溺れて *アラン
[アランside]
お仕事がんばって、
と寂しさを隠した笑顔で言うユキを見て
ユキのもとへ歩いていく。
(おまえ、今どんな顔してるのか
わかってんの…?)
けど、この後も仕事を控えてるアランには、
今は何もしてあげられない。
(構ってやれなくてごめんな……)
そう、想いを込めて、
ユキの頭をぽんぽんと優しく撫でる
「おまえもお菓子作りがんばれよ」
顔を赤く染めるユキを見て
(かわいい…)
と思ってると、
ユキが照れを隠すように、口を開く
「そ、そういえば、アラン
明日って何してるの?」