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『ハイキュー!!』近くで想う…黒尾鉄朗or夜久衛輔

第22章 IF…貴方が私を好きでいてくれたから


※夜久衛輔くんendです。
それでも大丈夫だという方のみ
宜しくお願い致します。

もしも
黒尾くんが下校ヒロインを誘う前に
夜久くんがヒロインを誘っていたら
の話しからになります
宜しくお願い致します

ーーー…

バレンタインデーまであと少し
夜久くんは私に帰ろうと言い
教室から連れ出した

「で、黒尾のはどうするんだ」
「!?な、なんで…」
「気持ち伝えないと後悔すんぞ?」
「それは…分かってるんだけど」

彼の言葉にグサリと胸に刺さる
うん、それは分かっているんだよ?
もう直ぐバレンタインデーだから
街並みを見渡しても、チョコレート
ばかりが売られて見えた
マフラーで口元を隠しつつ
店の前で立ち止まり、チョコレート
の箱を一つ手に取って見た
後ろで夜久くんが覗き込むように
一緒に見て口を開く

「黒尾にでも渡したらどうだ、いかにも本命ですって見えるしさ…」
「無理だよ…先ず受け取って貰えるかどうかも分からないのに…」
「なら、俺にくれよ」
「えっ?」

夜久くんはチョコレートから
私へ視線を向けるとニッと
明るく笑ってくれた
その表情に私はまた救われる
貴方の笑顔が私に勇気を
くれるのだ、頑張りたい
頑張ろうと、そう思えるから

「私…夜久くんに助けて貰ってばかりだね」
「…なに急に、俺の有り難みでも分かった?」
「うん、夜久くんのおかげで私は泣かないで笑えるんだ…ごめんね」
「お前に謝られると色々と重いから、笑え!なっ?」

くしゃくしゃと頭を撫でられる
お母さんのような暖かさのような
優しさを感じてしまった
私は言われた通りに笑う
歪な笑みだけれど
夜久くんは私の顔を見て頷く

「作り笑いよりもずっといいな…俺さ、朝倉の笑った顔好きだよ」
「っ…あ、ありがとう」

ごめんじゃない
ありがとうと伝えたい
夜久くんが笑えと言うのなら
私はにっこりと笑って見せる
欲しいと言われたチョコレート
の箱を握り締めて
感謝の気持ちを込めて
貴方に渡したいと思えるのだ

「それ買うの?」
「うん、夜久くんに渡したいから…」
「!…それ、ちょっと期待していい訳?」
「えっ?」
「いや、なんでもない」

貴方の言葉の理由は分かる
期待…私は夜久くんに感謝の気持ちを
あれ…?なんでだろう。黒尾くんの事を
一瞬でも忘れていた自分がいたから
私はチョコレートを見下ろした
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