• テキストサイズ

君と私と(非)日常

第11章 物陰の幽霊




星明かりを浴びながら中庭を歩く。
結局、脅かすどころではなかったな、と本来の目的を思い出して不謹慎ではあるもののちょっと残念に思った。
先ほどの最原くんの様子はなかなか良かった。
あんなに誠実な人に愛されている赤松さんを少し羨ましく思う。
彼はきっとこの先も彼女のことを忘れはしないだろう。
彼女から託された想いも、もらった勇気も、これから先ずっと彼を動かしてくれるはずだ。
たまには気まぐれな散歩もしてみるものだな。
おかげで最原くんの良さが私にも少し分かったし、何だか勇気付けられたような気もする。
私も、胸を張れる自分になれるだろうか……。
そんなことを考えながら、私は寄宿舎へと入った。





/ 203ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp