第28章 爺共からの床急ぎ

だけどどうせなら、と希灯はカムクラの手を掴み自身の胸に押し当てた。
『……イズルくん。あのね、お……おっぱいも触って………？。』
少し加速する鼓動を感じながらカムクラに懇願する。
赤面の希灯を見て、カムクラは衝動的に希灯の頭に手をやり愛しげに撫でまわした。
『わっ……何？。胸触るの嫌なの……？。』
「違いますよ。ほら……触られたいのなら僕に背を向けてください。その体勢の方がやりやすいです」
『ん……わかった。』
カムクラが無意識に出した傾慕の表情に気付くこともなく、希灯は愚直に寝返りを打つ。
背中にカムクラの体温を感じ、恥ずかしさの混じった安堵が込み上げた。
背後から両腕が伸び、希灯のベビードールを捲し上げる。
カムクラに身体を委ね、希灯は瞼を閉じた。
何も見えない。カムクラの手の感触だけが唯一存在を示している。
内腿や恥丘をゆっくりとした調子で撫で、少しずつ手は上に移動していく。
触られている箇所はじんわりと熱を帯び、感覚をより強く意識させた。
希灯は自身の膜に指を添え、孔の位置を確かめる。
まだダメだ。小指の先が精一杯な程度でしかない。
張り詰めたような痛みに怯んで一旦拡張を諦め、指の力を抜く。
急ぐのは止そう、と希灯はカムクラの手に集中することにした。
身体を這う掌に意識を向けると、触られている箇所の感覚がより鮮明に伝わる。
乳房の丸みに沿うように何本もの指先が胸をなぞっていく。
くすぐったいような、またそれとは違う震慄に堪らず希灯は自身の肘の辺りを撫でる。
カムクラの手付きに優しさと焦れったさを感じながら膣前庭に添えた指で陰核を少し刺激した。
トロンとした体液を包むように塗りつけ、指の腹で傷付けないように擦る。
希灯の自慰に気付いたのかカムクラは触る範囲を狭めて的確に愛撫していった。
乳輪が淡く色付き、乳頭が小さく顔を出す。カムクラの掌が優しく擦る度に漏れ出そうになる声を希灯は恥ずかしげに抑えた。
降り積もるように蓄積する小さな快感が身体の中心で渦巻いていく。
少しずつ溢れ出てくる愛液を指に付けては孔を押して刺激し拡張を試みるが、やはり痛みが走りそれ以上の侵入を阻害する。