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台風のような貴方

第1章 台風到来


その言葉で今日も解散。

零「嬢ちゃんや、今日も遅くまでご苦労じゃった♪いつもすまんのう…」

このレッスンも好きでやっている事だ。謝られる事なんてないので、私は首を振ってみせた。

零「くくく…♪嬢ちゃんならそう言うと思ったわい。嬢ちゃんもしっかり身体を休めるのじゃぞ?―――なんなら……」

ドンッと零さんが私の後ろの壁に手をつく…いわゆる壁ドンという状態だ。
逃げる間もなくて、私の顔が赤く染まる――自分でも自覚があるくらいだから、かなり熟れているに違いない。

零さんの紅い瞳が私を真っ直ぐに見つめてくる…。
『――――っ』

晃牙くんがすかさず制止の声を上げるが、その声すら遠く感じる。

離れようと、もがこうとした瞬間、零さんが微笑んで私の耳元に顔を近づけてきた――。
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