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死神に教わる甘え方。【R-18】

第1章 突然に現る


「…………眠い」

「え?」

死神とか早死とかどうでもいい。
とにかく、今は眠い。

「お風呂に入って目覚ましてくるから、ちょっと待ってて」

「え、は、はい」

**********

【死神side】

ふらふらとお風呂に向かう彼女を、内心ひやひやしながら見送る。時計を見ると、もう夜中の2時。彼女のことだ。きっと、「明日の授業がー」とか「次の行事の準備がー」とかで遅くまで学校に残ってたんだろうな。

「中学校の教師か……」

なかなか大変そうだ。

「………」

彼女を早死させてはならない。絶対に。
俺が守らなければ。
俺が彼女を守り抜かなければならない。

**********

「んー!さっぱりー!」

首にタオルを掛け、リビングに向かう。

「早いでs────ギャァアアアアーーーーー!」

とりあえず喉が渇いた。
冷蔵庫を開けて、ペットボトルに入った水をそのままコップに入れずに飲む。

「ふ、ふふふふ」

「んお?」

ペットボトルを口から離しながら、変な声を出す死神に視線を向ける。

「ふふふっ、服を!きっ、着てくだひゃい!!」

うわー、盛大に噛んだな。
私は死神から自分の体に視線を移す。確かに何も身につけてはないが、相手は死神だ。何を焦ることがあるのだろうか。

「不思議そうな顔でこっちを見ないでください!!早く服をっ!こ、こう見えても俺は健全な男です!」

「死神なのに?」

「男に死神も何も関係ありません!!」

しょうがない。
私は適当にタンスから服を取り出して、身に付ける。

「これでいい?」

死神がコクコクと何度も頷く。
両手で顔を隠しているけど、仮面があるから別に必要ないのでは?という疑問はあえて言葉にしなかった。
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