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死神に教わる甘え方。【R-18】

第1章 突然に現る


「先に病院に電話しましょうか」

うん、きっとそれがいい。
死神とか………頭がおかしいに決まってる。

「いやいやいや!だから、死神なんですってば!グリム・リーパーです!」

ああ、私としたことが。
寝不足のあまり幻覚を……。

「その顔、信じていませんね?ふむ……これはどうでしょう」

ぱちん、と死神とか名乗ってる変な人が指を鳴らすと、その手に黒い霧のようなものがまとわりついた。そして、その霧が膨張して消えていくとそこに現れたのは……

「鎌……」

死神とか名乗ってる変な人よりももうあと30センチほどの長さのある鎌だった。刃の部分はぐるりと内側にカーブしていて、the☆死神って感じ。

「いいえ、違います。これは……鎌death!」

「うん、だから鎌」

「いやだから、鎌death」

「そう言ってるじゃない」

「鎌deathです」

「………」

死神とか名乗ってる変な人が親指をぐっと立てて頷く。仮面で目は見えないものの、口が少し笑っているような気がした。

いや、そんなことよりも……

「時間を無駄にした」

「え?」

「時間を無駄にしたって言ってるの!私は早く寝たいの!死神だかなんだか知らないけど、私には関係ない!」

「いえ、それが関係あるのです」

死神が鎌を消して、私に一歩近づいた。

「あなたはこのままでは早死してしまいます」
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