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死神に教わる甘え方。【R-18】

第3章 12月15日【あと9日】


「椎名先生って彼氏いますか?」

今度はいきなりこれかよっ!?

「い、いっ、いませんけど!?」

「じゃあ、この前の弁当は?椎名先生が作ったものではありませんよね?」

「そ、それはっ、その……弟が……」

死神とか言えるわけがない。
あの三バカに料理が出来るとは思えないけど、森下先生はしらないだろうからこれならなんとか切り抜けられる。

「弟さんがいたんですね」

それじゃあ、と森下先生が一歩私に近づいた。それだけで私の頭の中はパニックだ。

「これからはどんどん攻めていきますね。俺、椎名先生が好きなので。あと、敬語やめてもいいですか?」

せ、攻めっ!?
攻めって攻め??オフェンス?

「もうお好きにどうぞ!」

「それじゃあ、生徒の前以外は敬語やめる。ってことで、椎名さんもやめて」

「わ、わかった」

なにこの少女漫画的な展開!

森下先生、顔は整ってる方だし……っていやいやいや!私のキャラ崩壊しちゃってるじゃんか。こんなに狼狽えやすい性格じゃなかったはずだ。

森下先生が私にファイルを返して、また明日、と理科室を出て行く。

「あいつと作った演習問題を作るの手伝って用の問題演習、いらなかったな……」

理科室にある時計を見ると、もう7時40分。

「え、あっ、やばっ」

私は慌ただしく、理科室を後にした。
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