第13章 壊れた歯車
部屋に入ってきたのはスーツを着た男性3人
私と同い年くらいの見た目…
ただ共通しているのは髪の色がスーツとは似つかわしくないということだ
赤、金、茶…顔は宮田と同じく女に人気のありそうな顔立ちをしていて…
「真人!どうだ?あいりちゃん落としたか?」
「まだだ」
「お前…好きな女くらい早く落とせよ」
「“橘”上手くいったぞ」
友だち?宮田の顔が無表情になり怖い…
それよりも聞こえた“橘”って名前…まさかあの橘さんではないだろうし…
「奥の部屋使え…」
「本当か?あいりちゃん抱けんのか?楽しみだな」
「あのじいさんはどうした?」
「帰るって。奥に布団まで用意しているんだからそういうことだろ?」
「あいり行くぞ…」
宮田に手を引かれ奥の部屋に進むと大きな布団があった
『えっ…』
「あいりと結婚するなら孕ませるほうが早いんだよね。ついでにこいつらもあいりのこと気持ち良くしてくれる。」
背中がゾッとした…
「あいり愛してるよ…」
『や…嫌!やめて…』
近づいてくる顔…口に触れる温かい感触
後ろから赤髪に押さえられ身動きが取れない…
「ギャハハハ!真人あいりちゃん泣いてるぞ!」
「しっかり押さえておけよ?
あいり…始めようか。僕たちの子ども欲しいでしょ?」
すごく後悔した
仁の顔が浮かぶ…
仁を信じなかった自分が悪い
直接聞くことのできない弱さ…
ネコの甘い言葉を信じた結果…
自業自得だ…