第5章 再会
「はい。」
(っ...!)
元の時代へ帰れる。
それを思うと、やはり
嬉しさが溢れてくる。
「それは、いつ、でしょうか...?」
はやる気持ちをなるべく抑え、
『佐助』さんに問いかける。
「開くのは、...三ヶ月後、です。」
(...三ヶ月後?)
早いような遅いような。
三ヶ月経てば帰れる、だが、
三ヶ月ここで生活しなければならない。
「もし、あなたが帰るというなら
俺も出来る限りのことをします。」
(『佐助』さん...。)
知り合ったばかりなのに
こんなに優しくしてくれるなんて。
なんて心の広い人だろう。
だが、
(...うん。『佐助』さんの申し出は、とても
嬉しかった。けど、...『もし』って何?)
『もし』。
それは、『仮に』、『万一』等と
同じ意味を持ち、
可能性の高さ、が関係してくる。
(...つまり、)
「『佐助』さんは、...元の時代に
帰らないつもりなんですか?」