第3章 出会い2
目の前には男性が三人。
全員、よれた着物に古びた刀を持っている。
「命が惜しけりゃ、金目のもんだけ置いてけよ。」
その内の一人が言う。
(金目の物って言われても。たいした物持ってないんだけどな。)
私は今、携帯、財布等、必需品しか持っていない。
それらは茶色のショルダーバッグに入っている。
「おい、聞いてんのか?」
「返事くらいしろよ。」
「それとも、殺してほしいってか?」
何も反応しない私に男性達の機嫌は損なわれていく。
(さて、どうしようかな。)
相手は三人。私なら勝てそうだ。
(...まさかの刀持ちだけどね。)
「...いえ、殺してほしい、なんて思っていません。」
「「「は?」」」
「ただ、『分析』していただけですから。あなた達の弱さを。」
その一言が引き金になったらしい。
「...っ、てめえ!!」
一人が刀を手に持ち襲いかかってきた。
(...さあ、どうくる?)