• テキストサイズ

CRIME【気象系BL小説】

第6章 não deixe


智『翔くん…何か言って…』


暫くの沈黙の後、智くんがまた口を開く。


「………何の…用?」


智『………声が聞きたい…謝りたい…』


「今更…」


智『だよな…もう…別々の道…歩いてるんだもんな。おいら達』


「そう仕向けたのは…智くんだろ」


智『………分かってる』


「だったら…」


智『とにかく…逢いたいんだ。逢って…もう一度ちゃんと謝らせて?今夜の事…』


「………嫌だ」


智『お願いだよ翔くん』


「奥さんのとこ…帰って…」


智『翔くん』


「その声で呼ぶな…」


そう呼ばれて…振り返ったら貴方が笑ってた。
それが好きだった。
そんな何気無い日々を思い出すから…。
幸せだった日々を…。
それと一緒に思い出すから…。
裏切りを…告げられた日々を…。


ピンポーン


インターホンが部屋に響く。


「ごめんもう切る…」


智『翔くん』


「もう…掛けてこないで…」


返事を待たずに俺はスマホを切った。


ピンポーン


もう一度インターホンが鳴る。


俺は走って玄関に向かった。


「はい…」


玄関を開けた瞬間、腕を掴まれる。
その掴んだ人物を見た瞬間、俺の心が固まった。


智「翔くん…」


スマホを耳に当てたままの智くんが…そこに立っていた。


「智くん…」


智「翔くん…」


そのまま勢いよく抱き締められる。


そのまま俺達は…引き寄せられる様に唇を重ねた…。
/ 161ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp