第19章 〜19〜
朝餉を食べ終わって少しすると、優鞠が立ち上がった。
「じゃ、お膳下げてくるから、ちょっと待ってて」
「あ、私も下げるの手伝うよ。」
「大丈夫だよ」
「いいの。私がやりたいの。」
「……わかった。お願い。」
「ふふ、うん。」
優鞠とお膳を手に部屋を出て、廊下を歩く。
「少しでもね、自分でやれる事はやりたいの」
「……私の仕事無くなっちゃうじゃない」
「……そうかもしれないけど……」
「まあ、この時代やお城に慣れるためには必要かもね」
優鞠はそう言うと微笑んだ。
「うん。まだ日常的なこととかわからないこと沢山あるし……色々教えてね?」
「うん。私がわかることならなんでも聞いて」
「ありがとう優鞠」
2人で廊下を歩いて食事場へ向かっていると、前からさっき話題にあがった人が現れた。