ホストクラブ『Dear』.【Hey!Say!JUMP】
第3章 白雪姫 【岡本圭人】
「優香ちゃんって言うんだ? 良い名前だね。」
そう言ってその人は笑う。
「ありがとうございます...。あなたはここで何を?」
「僕は、ここのホストをしてる。」
その人はそういうと、話を続けた。
「ここの前に倒れてたから、放っておけなくて...。」
さっきまで笑顔だったのが嘘みたいに、心配げな顔を浮かべている。
「もし良かったら、何があったのか教えてくれない? これでも一応ホストだから、話だけでも聞いてあげたくて...。」
なんだか、悪い人ではなさそう。
そう思うと、自然に笑みがこぼれてきた。
「ど、どうしたの?」
「私彼氏にフラれて泣いてたから多分、ここに来たんだと思います。でも、あなたに出会えたから、もう彼氏なんてどうでもよくなっちゃいました!」
私は笑顔で答える。
その人は安心した顔になると、その瞬間、私の唇を奪っていた。