• テキストサイズ

つれづれなるままに。【刀剣乱舞】

第8章 貴方に感謝を。【鳴狐】





彼が私の顎を撫でる。
彼が私のお腹を撫でる。
彼が私の鼻先を擦る。
彼が私の頭を撫でる。



それこそが、私の至福の時なのです。



「星殿、ごはんですぞ」

「ごはんでありますか!狐殿!」



ウトウトと暖かい日差しが、眠気を誘う。
軒下が私のお気に入りの場所で、暫しの睡眠をとろうと横になった。

すると、そこに我が友の狐殿が、ご飯を知らせに来た。
ご飯という内容に、寝ている場合ではないとすぐに立ち狐殿の案内のまま、彼の後ろをついていく。



「鳴狐、星殿を連れてまいりましたぞっ!」

「…よくやった」


到着した場所はお気に入りの軒下から、少し離れた台所。
そこで、彼は私のご飯と共に待っていた。

彼はご褒美にと狐殿を人撫ですると、狐殿は少し目を細める。
素直に羨ましいと思った。
私のしっぽが、少し揺れる。



「…いいよ」



私が彼をじっ…と見ていると、彼は何を思ったか、私のご飯を差し出してきた。
ご飯じゃない!違うのに!と思いながらも、お腹は実に正直で。
私はご飯を口にした。

はあ、今日も美味しいご飯だ。

あっという間に、ご飯を完食すると彼は少し目を細めて私の頭を撫でてくた。
それ!それが欲しかったんだから!と彼の手に頭を擦り付けると、彼は一層目を細める。
よかったですなぁ、と狐殿が呟いた。



お腹も膨らみ、空にはまだまだ眠気を誘う暖かい日差しがてんてんとしている。
私は、ごろりと近くの縁側で横になる。
はあ、今日もまたいい夢が見れそう。
そうだなあ、例えば彼に撫でられるそんな夢は本当に幸せそうだ。




/ 46ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp