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この世で美しい物をあなたに

第6章 初陣



翌朝、私は初めての壁外調査に向けて準備をしていた

はあ…今日か…嫌だなぁ…兵団内もだんだん空気が重くなってきて居心地悪いし…

「はぁ…」

「やあ!スミレ!どうしたんだい?ため息なんかついて!」

「ハンジさん…」

ドアをノックせずにスミレの部屋に入り込んできたのは紛れもなくハンジだった

「落ち込むのはあまり良くないよ? 元気に行こう!生きて帰ろう!」

「…ハンジさん…はい!必ず生きて帰りましょう!」

そしてハンジさんは頷くと突然大きな声で

「よぉ〜し!巨人のみんなに会いに行こおーう!」

「ハハッ相変わらずだなぁ〜」

そして、私も準備を済ませスイバと共にハンジ分隊長がいる所に向かった

伝え忘れてたがスイバも同じ班だ

新しい子ってどの子だろ…

スミレはリヴァイに頼まれていた新兵を探すためにウロウロしていた

ウロウロしていると突然後からドスの効いた声が聞こえた

「おい、なにしてる」

「あ…リヴァイ兵長…ちょっと人を探していて」

「そうか、だがもうすぐ出発だ、持ち場に行け」

「はい…あ、リヴァイ兵長」

「…なんだ?さっさと行け」

「あ、あの…リヴァイ兵長が言っていた新兵が誰なのか分からないんですが…」

「なぜそいつを探している」

「リヴァイ兵長が守ってやれと言ったんじゃないですか…」

「そうだったか?まぁ…多分そいつはもう持ち場にいるんじゃないのか」

「そうですか…持ち場に戻ります、ありがとうございました、すみません」

そしてスミレはハンジ班の所へ戻った

周りを見渡すと手が震えている人がいたり、祈りをずっと捧げている人もいる

…それだけ怖いのかな…なんか怖くなってきたな…あの時巨人倒したのに…何今更怖がってんの…私…

「開門30秒前!!!」

という声が聞こえると私は真っ直ぐ前を向いた

兵団内にピリピリとした空気が流れる

居心地悪い…

「進めえええええええ!!」

エルヴィン団長の掛け声で皆も私も一斉に馬で掛ける

ハンジ班は陣形の中でも安全な方の中央後方だ

壁から少し離れた所で左翼から黒い煙弾があがった

奇行種…こっちに向かってきてる…?

そして私はその煙弾を見て黒の煙弾を放たれた方向に放つ

そして中央前列にいるエルヴィン団長はそれに気づき緑の煙弾で進行を伝える


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