• テキストサイズ

この世で美しい物をあなたに

第2章 初めての訓練




「…なんだったんだろう?」

ジュー

「あ!やばい!火止めなきゃ!」

カチッ

「ふぅ〜」

そしてスミレは飯を終わらせ食器を片付けている時だった

トン

「...え?な…に?なんの音なの?やだ…怖い」

ダッダッダッダ

(怖い…スイバ…ハンジさん…リヴァイ兵長…誰でもいいから…助けて…!)

コンコン

「スイバ!開けて!スイバ!」

その時、スイバは風呂に入っている、いくらドアを叩いても気づくはずがない
それをスミレは理解し

トン…トン…

また、同じおとが後ろからゆっくりと聞こえた

「いや…!」

ダダダダダダダ

「誰か…誰か居ないの…?やだ、怖い…ハンジさん…グスッ…リヴァイ兵長ぉ…グスッ」

トン…トン…トン…

(まだ追いかけて来てる…!)

コツ…コツ…コツ…

(え!?音が…変わった?!やだ!やだやだやだ!)

「はぁ…はぁ…誰か…いない…のぉ?」


そして、幹部棟では

「…おい、エルヴィン、誰か走ってる音が聞こえねぇか?」

「確かに…そうだね、誰だ?もうすぐ就寝時間だと言うのに…リヴァイ見てこい」

「チッ…しゃーねぇなぁ」


その時のスミレはというとスピードが落ち、だんだん近ずいてくる足音に怯え木の影目掛けて重い足取りで走っていた

「はぁ…はぁ…やだ…!怖い…!はやく…誰かぁ〜…リヴァイ…兵長…ハンジ分隊長ぉ…助けて…」

と、呟いた時だった

ドンっ!

「チッ…いってぇなぁ」

「!!…リヴァイ兵長ぉ〜!助けて…」

「…あ?なにを助けるってんだ」

「後ろから…足音が聞こえたの!!それが怖くて…」

その時、スミレの声は震えていた、手も全体が震えていた…リヴァイはスミレの顔を見ると、今にも涙が零れそうなほどの顔をしていた

「…足音なんざ聞こえんぞ?」

「…本当だ…はぁ…怖かったぁ〜…うぅ…」

「…?」

スミレからいきなりうめき声が聞こえたかと思うと
その頬には沢山の涙が流れていた

「うぅ…怖かった…!怖かったぁ〜!うあああああああん!うぁぁぁぁん!」

「…そうか…怖かったか…もう…大丈夫だ、部屋へ戻れ…ちょっとだけ一緒にいてやる」

「ヒック…はい…ありがとうございます…」

/ 59ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp