第6章 アサシンデビュー
「その格好の方が怪しまれないと思ってな?」
あ、なるほど!と納得していると部屋からメルロさんが出てきた。
ウエストの太いベルトに拳銃と短剣を仕込んだので、準備は万端だ。
「もう出るぞ、準備は良いな?」
私達は返事をして、屋敷を出ると門の前にはマスター達が待っていた。
「アオメは初仕事だな、しっかりな」
「はい、頑張りますっ!」
背中をポンっとマスターは叩いてくれた。
「「「「行ってきます」」」」
そう言って私達はテルターノ家に馬車で向かったのだった。
「いいな、俺たちに失敗は許されない。
一瞬の躊躇が命取りだぞ?」
テルターノ家の屋敷付近に到着すると、ステラさんは私たちにそう忠告してきた。
「アオメ、しっかり頼むぞ?」
私はしっかりと頷き、バイオリンケースを背負い直す。
「それではまた後ほど。どうかご無事で!」
そう言って私は彼らと別れ、1人屋敷に向かう。