第5章 この女、冷酷 冷淡 冷徹 にして最狂
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「きろ…アオメ、起きろっ!」
名前を呼ぶ声で、眠りから覚めた私のぼやけてる視界にはオレンジ色の淡い光が見えた。
「おはよう、ございます…」
身体を起こした頃には視界は開け、ステラさんがロウソクを持っていることが分かった。
「早く着替えろ、仕事だぞ」
そう言って彼は部屋を出て行った。
私はベッドから立ち上がり着替えようとした途端、腰に激痛が走る。
ステラさんが激しくするからだ…
はぁぁぁぁ、と特大のため息をつきながら私はまた男装して燕尾服を着る。
こういう時に痛みに耐性があるって便利だな、と思う。
眠い目をこすりながら廊下に出ると、すでにみんなは出ていて私待ちだったようだ。
「おはよう、アオメ!」
朝から超絶元気なクレナさんに比べ、低血圧だと話す少々機嫌の悪いメルロさん。
やっぱこの人たちキャラ濃いな…
なんて思い、笑っているとステラさんが私用のロウソクを渡してきた。
「朝の仕事は屋敷に異常がないかの点検、朝食の準備、洗濯、マスターを起こすだ。空いてる時間を見つけて朝食を取るぞ」
時間は限られてるからと言い、私とステラさん。そしてクレナさんとメルロさんに分かれて仕事をする。