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殺し屋が執事になってみました。【R18】

第8章 忍び寄る恐怖と出会い


美味しい味付けをしたつもりのはずなのに味のしない朝食を食べ、片付けを終わらした私たちはテーブルに座っていた。



「僕の日記見たんだね…じゃあ、あのことも知っちゃった?」


「あの事…?ってどのことか分からないな」


「やだなー、焦らすの?○月○日の日記で、僕らが初めて体を重ねた日だよ」



僕らが初めて体を重ねた日…というととある訓練を初めてした日となる。


今思えば大変おかしな訓練だが、私たちはスペールタールで様々な耐性をつけるべく訓練をした。


毒であったり、痛みであったり、快感だったりと……。


すなわち、私たちは同志と体を重ね、快感に耐える訓練を幾度かしている。



「その日の日記は読んでいないな。パラ読みだったから…」


そう言うと、ミカは私の顔を凝視してから嘘をついてないことに気づいて微笑んだ。


「そっかー。っと言っても後からどうせ気になってみるでしょう?なら僕の口から言ってあげるよ。

…お姉ちゃんさ、なんで自分は快感に耐性つけられなかったか知ってる?」


その問いに私は首を振る。

優秀だ、とか最強だ、とか言われていた私が唯一出来なかったこと。

それは快感の耐性がつかなかったことだ。


いつも訓練で声を抑えれない私に教官からは何度も辱めを受けた日々を思い出すと、いつも自己嫌悪に陥る。



「あれさ、僕のせいなんだよ。

初日はまぁ、誰だって声を抑えきれなくて辛そうな表情をするでしょ?
もちろんお姉ちゃんも例外じゃなかった。

その顔を見て僕はとても美しいと思ったんだ。

だから耐性がついて今度からこの顔を見れないと思うとひどく悲しかったんだ。

だから!2回目からは多量の媚薬を使ってたんだ。


媚薬に耐性がついたら、さらに強力なものをって感じでね…」



初めて知らされた事実に驚く。

いつも最後の方は耐えれそうになるのに、次は物凄く耐えきれないものに襲われるのはそのせいだったのか。



「そ、そんな…じゃあ私は本当は「きっとついてただろうね?快感の耐性が。

僕が何度も何度も愛でてなかったらそこまで敏感にならなかっただろうし?」



私がたくさんたくさん悩んだことはこの男が原因だったというのか。


なんというか悔しいとか悲しいよりは脱力感がひどい。






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