第3章 変わる日常
『おいひい〜♡』
サクッ。
こうばしい香りが鼻を抜ける。
口にふんわり広がる甘いりんごの味。
待てよ。これにシナモンをかけたら…
『やばいこれイケる』
シナモンの風味がエンチャントされて、さらに私を天国に連れて行ってくれる。
やっぱり、おばあちゃんの焼くアップルパイは最高だ。
朝昼晩どんな時でもペロリとイケる。
今日からは本格的にマネとして働くつもりだから、元気注入のために、3つも焼いてもらっちゃった。
「大丈夫?朝からアップルパイなんて食べて」
『うん!いつでもおばあちゃんのアップルパイは最高だよ…』
「はは、そう言ってもらえると嬉しいねえ
でも、時間も気にしなさいね」
ハッとして時計を見た。
やばい遅刻する。
残りのアップルパイを強引に口に詰め込んでカバンを持った。
『いってきます!』
全力ダッシュだ!!!!!