第2章 キッカケ
「そんじゃ、練習再開!」
「うぃーす!」
主将っぽい人の掛け声で、それぞれが散る。
その後、スパイク練が始まった。
影山くんと、灰色っぽい髪をした人がトスをあげる。
影山くん、セッターなんだ。
「レフトレフトー!!!」
「持ってこーーーい!!!」
途絶えることのない声
ダン、ダンと鳴り響くボールの音
キュキュッとなるシューズの音
――この感じ、懐かしい。
思わず、ちょっと頬が緩んだ。
そして、
スパイク練、サーブ練、レシーブ練をこなしたあと、
「一旦休憩!」
という主将の声で各々給水する。