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俺らのマネは地味子さん。

第11章 EIGHT






ー村上sideー


一応収録は、観てたか。
そこまで気を使わんでええと思ってんだけどな・・
ほんま、徹底してるわ。


「・・・女やからか?」

呟いた亮。
その言葉にマルもハッとした表情をした。


「そうや。
女だからエイターの目に触れる場所に白元は出てこんねん。
観客入れる収録は勿論、人目に触れるロケには絶対来てへん」


ましてや、今回はマスコミが待ち構えてる。
亮やメンバーのコメント取りに必死なマスコミを止めるのはマネージャーの仕事や。


その仕事でカメラに撮られる可能性は高い。
それを見たエイターはどう思うか。
メンバーの周りに女がいる。
あかんって思ったんやろーな。

マネージャーの仕事を放棄してまで、白元はエイターの気持ちを尊重したんや。



「・・あいつ・・・」

「それに今回は横山さんから申し入れもありましたし、事務所側も白元さんの意思を尊重しました」

ヨコが?


「裕ちんが何言ったん?」

「暫く白元さんを送迎から外してくれって。
マスコミに揉まれて、もし白元さんが怪我したらそっちの方が仕事にならんって言ってましたよ」



ヨコ・・
お前らしくないで・・

思わず笑みが零れた。



「・・・何でなん?
何でそんな事出来るねん。
俺が知ってる女はみんな、自分だけやったんやで」


「俺らがアイドルだから。
アイドルだから汚れさせたくねぇんだろうな」


初めてそれを聞いた時、ガシッと胸を掴まれたんや。

汚れてなんばやて思ってたのは俺ら自身。
なのに白元はそれを必死に守ってる。


あかんやろ・・
そんなヤツ、そばにおったら敵わんわ・・
ほんま、あかん。





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