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俺らのマネは地味子さん。

第10章 SEVEN






ー錦戸sideー


明らかにおかしい。
明らかに俺らを遠ざけようとしてる。

「VTR中や、少しなら大丈夫だろ・・
それとも何か、俺らに知られたらあかん事でもあるんか?」

慌てて首を振る山田。

あるんやな・・
騙されへんぞ。

「もうちょいしたら、みんなも来るねん。
それまでここいても構わんやろ?」

「ひひっっ!!
み、み、みんな来るんですか!!?」

何、そう驚くん?
流れは知ってるやろ?
何隠してんだ?

「へーっ、すばる達も来るんだ。
会って帰ろうかな〜」

「すばるくん喜ぶで」

「今から関ジャニ来るから、会う?
その後、飯でも行こう」

黙ったままの女に話しかける斗真。

ジーッと女の顔を見つめる。
何処かで見た様な顔だけど、記憶に無い。

確かに斗真がナンパするだけの顔面だけど、この業界では何処でもいる顔立ちや。

この女もホイホイ、斗真に着いて行くやと思ってた。
けど、女は首を横に振った。


「ぶっ、斗真くんフラれたで」

「えっ!俺、フラれたの!?」

明らかにショックを受けてる斗真。
女の方は早く立ち去りたいと思ってるのが丸わかりや。

「じゃ、俺と飯行こうや」

「待てって、大倉。
俺が先に声掛けたんだからさ」

「だって、斗真くんフラれたやん」

「まだ、フラれてない」

2人がどうでもいい事で争っているうちに背後から声が聞こえた。

「亮、大倉何してんの?メイクは!?」

やべぇ。
村上くん来ちゃった。

「あっ!斗真じゃん!!
何してるん!?」

「すばるくん聞いてやー。
斗真くんフラれたのにしつこいねん!」

「バッカ、勝手な事言うなって」

騒ぐ斗真と大倉に気を取られているうちに聞こえた小さな足音。
もしかして!!

「あっ、逃げた」

「「えっ?あ"ぁっ!!」」

小さくなってく後ろ姿。
その時、隣にいた山田がホッと息を吐いたのを俺は見逃さんかった。






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