第10章 SEVEN
ー大倉sideー
日付が変わり、午前中。
24時間テレビも中盤に入った。
みんなまだまだ元気だが、俺の眠気は第1ピークを迎えてた。
「大倉さん大丈夫ですか?」
山田の声が子守唄に聞こえてくる。
眠たい。
っうか、寝たい。
「大丈夫、じゃない。
山田はいつ見ても元気やな〜」
実は、こっそり寝てるんやないか?!と思ったが見るたびに携帯を弄ってる山田。
誰に連絡取ってんだ?
「そんな事ないです。
コーヒーでも飲んで眠気醒まし・・
えっ・・えっ!?えーーっっ!!!」
突然、驚き始めた山田。
一応周りの目を気にしてて声は落としている分、表情が凄い。
「何?何かあったん?」
ある一点を見つめる山田の視線の先に目を向ける。
何に驚いたんや?
「な、な、何でもないです!」
何でもないわけないやろ〜
俺の視界を遮る様に前に立った山田。
見えへん。
「ちょ、ちょ、ちょっと用事思い出しました!
すぐ戻りますのでコーヒー飲んでまっ、待っとけ!!」
「えっ?待っとけ?!」
山田がタメ口?!
さっき見ていた方を見ながら焦った様に走る山田。
言葉遣いも荒い、初めて見る姿。
「山田?おい、大倉〜
山田どーしたん?」
「すばるくん・・
山田がおかしいねん」
「・・寝てないからな」
そうか、人間寝ないとあーなるのか・・
あーなりたくないから寝た方がええかもな・・
っうか、寝たい。