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俺らのマネは地味子さん。

第14章 ELEVEN






ー安田sideー



「大倉、何度言わすんや!
白元に近付くなっ!!」



「ええやん、村上くん。
何でヤスだけええの?」


お願い、そんな目で見んで・・

捨てられた子犬みたな瞳で俺を見てくる大倉。


「ヤス・・」

「俺に言わんで信ちゃんにゆーてや」


こうなったんは、信ちゃんのせいで決して自らの意思では無い。


「ぅぅん」

!!
微かに身動ぎした白元ちゃん。
良かった、起きたわけやないみたいやな。


「大倉諦めーぇ、しぶやんに殺されるで」

「何で俺や」

「え、だって殺し屋の目やで今」


俺は信ちゃんの言い付けで白元ちゃんの隣に座ってる。
座ってるっうより、監視やな。

寝付いた白元のそばに大倉が寝ようとしたのが事の発端や。
当たり前の如く、信ちゃんにシバかれ見張りに俺が白元ちゃんのそばにいる。

何で俺やねん。
って思ったが、あの信ちゃんには逆らえへんかった。


「地味子か酒に弱いとはな、強そうに見えんのに」

「前、飲み会で飲んでたやん。
疲れてたんとちゃうん?
こっち来るまで仕事したらしいで」


仕事。
亮のその言葉にみんなの動きがピタッと止まった。

ちゃんとは聞けてへん。
白元ちゃんがどーなったのか。

ゴクゴクと缶ビールを一気に飲み干すしぶやん。
そのまま、一気に言い放った。


「構わへん。
対策は考えてる」

「「えっ?」」

「何?何?」


興味津々に近付く大倉とマル。
だが、信ちゃんとヨコちょだけが眉を寄せてた。

しぶやんが何をする気かわからへん。
けど、これだけはわかる。

それがええ事やないって・・・


「まだ、秘密や」

ニヤリと笑うしぶやん。
悪い事が起きん事を願うしかない。


白元ちゃん・・
ふと、気付き俺はそっとその頬に指を這わせる。

しぶやんにも白元ちゃんにも悪い事が起きん事を願うしかない。







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