• テキストサイズ

俺らのマネは地味子さん。

第12章 NINE






ー横山sideー



ヒナの書いた滅茶苦茶な字を読み取り、スタッフからマイクを借りてインカムでメンバーにメッセージを送った。


「だから!何でヨコが伊達って知ってんのやッ!!」

「・・見たからやけど」


再び、だから! と叫ぶすばる。

俺は気にせず衣装を着替えた。

勘弁してやけど・・
言ったら言ったで絶対、すばる怒るじゃん。
言えるわけねぇやろ。

それに、インカム使った事でヒナがキレてるのがわかる。
マジ、怖いわ・・
見逃してくれへんやろーな。



「おい!」

まだ、聞くか?!と思いながらすばるを見ると近くにいたスタッフを呼び止めていた。


「山田を呼べ!」

「えっ?でも・・」

「聞きたい事あるんや!」

「わかりました」


山田に聞きたい事?


「もう、面倒や!
山田にどこの席か聞く!」

あ、その手があったな・・
テンパり過ぎて気付かんかった。

流石と言うか、ズル賢いと言うか、すばるはすばるやなーと妙に感心してまう。


「なぁ、すばる」

「何や」

「別に白元いてへんでも構わへんくない?」

明らかに怒りの表情を表すすばる。
俺は慌てて弁解したんや。


「違ゃう!誤解すんな!
あれや、俺らはエイターに伝えたいだけや。
そりゃ来て欲しいとは思ってるんやで、でも最悪おらんでも伝える事に支障はねぇよな」

そう言うと一瞬ポカーンとした表情を見せ
あ、そっか・・ と、意味深に頷いてた。

えっ?何に?

「すばる?」

「あー、ヨコ先に謝っとくすまん!」

「えっ?えっ?すばる何の話し?!
えっ?ちょ、待ってや!すばる!?渋谷く〜ん!
何の話ししてん」


呼び止める俺を無視してすばるはステージに戻った。

腑に落ちない。
でも、モタモタしてる暇はないんや。

もう直ぐカウントダウン。





/ 167ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp