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俺らのマネは地味子さん。

第12章 NINE







「来ないと彼らは何をするかわかりません」

「ちょっと、脅かさないで下さい」

コンサートは後2日残っている。


「本当です。
現に今日も渋谷さんと横山さんは貴女の自宅へ向かうと言い出しました」

「・・2人が?」

「はい、その発案者は横山さんです。
彼の考えにメンバーは賛同しました」


焦る表情を見せる白元さん。
どれだけメンバーが無謀な事をしようとしているのか、手に取る様にわかるのだろう。


「それを止めたのは村上さんです。
彼が貴女の気持ちを汲み取ってメンバーを説得しました。
その村上さんからの頼みです。
因みに、彼らは何か企んでいる様でしたよ」

「山田さん!貴方はどちらの味方なんですか!?」

「俺は、関ジャニメンバーと同じ気持ちです。
コンサートに行ってもらえますか?」


困った表情を見せる白元さん。
さっきは、あんなにハッキリ断ったのに今度は迷っていた。

揺さぶる事が出来た!
そう思い、俺は口角が緩むのを必死に耐える。



「・・山田さん、ごめんなさい」

「・・・えっ?
脅しでは無いんです!
彼らは何か仕出かします!!」

「私は、彼らを信じます。
彼らがエイターを傷付けない、そう信じています」



強い意志を感じた。
もう、絶対に頷かない。
そう思ったんだ。



「でしたら、俺からのお願いです」

ポケットに入れていた封筒を差し出す。

「これ、使って下さい」

「これって・・えっ?どうして?」

「使って下さい。
実はこれも頼まれたんです。
この席なら白元あずみさんなら入れますよね」


そう言って俺は白元さんに封筒を押し付けた。

もう、この方法しかない。
一か八かの勝負だ。





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