第12章 NINE
「その記事はテレビに出る事は一切ありません」
「山田・・」
山田は疲れた表情をしてた。
「ゲラ刷りを見ました。
事務所はそれを一切見なかった事にすると決めました」
何の行動もしない。
要するにあずみさんは、切り捨てられた。
「地味子はどこや!
アイツ辞める気かっ!!」
まだ、エイターに姿を目撃されていない。
女マネージャーなんて、最初からいなかったと今ならしらを切れる。
「白元さんは、最善を尽くしました。
使えるだけのコネを使い、テレビには一切取り上げさせないと各番組のプロデューサーに約束を取り付けました」
どんだけ頑張ったや・・
「週刊誌の出版社の方にも手を伸ばし、これ以上の記事 続編は書かせない制約も取ってきました。
白元さん、あの人どんだけ顔広いんですかね・・
例の記者、首になったらしいです」
どんだけの事したんや・・
「山田、答えてや。
あずみさん、今どこ?」
「そーや!地味子はどこや!!」
「白元さん、皆さんに謝ってましたよ。
ご迷惑お掛けしましたって」
「そんな事聞いてんじゃねぇっ!!
おい、コラッ!山田言えや!!」
「教えてや!山田!白元ちゃんはどこにおるん?!」
「白元は辞めるんか?
俺は認めへんで」
「なー、あいつは今どこで何してるん?」
俺ら7人が聞いても、山田は首を横に振るばかり。
「すばる、車運転出来るか?」
急に裕ちんが立ち上がる。
「あっ?」
「白元んち行くで」
「そっか!裕ちん達はあずみさんち知ってるんよな」
「えっ?俺も知らないのに知ってるんですか?
って!ダメですよ!今からコンサート!!」
ダメなん!?ダメか・・ダメやろーな・・
コンサートほっぽり出すワケにはいかんやろうし・・