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俺らのマネは地味子さん。

第11章 EIGHT






ー大倉sideー


横山くん達が戻って来ん。
亮ちゃんは落ち込んだまま、ブツブツ呟いてほんま気味が悪い。

どないしたらええねん!


ガラッ、と椅子を蹴たおし立ち上がった亮ちゃん。

「俺・・謝ってくる!」

あ、いつもの亮ちゃんや。

「待て亮、謝ってお前だけ楽になる気じゃねぇよな?」

すばるくんの言葉に亮ちゃんは笑って頷いた。

「そうかもしれん。
でも、今白元と話さんと俺、もう話せんくなる。
俺、白元と話さんくなるの嫌や」

「亮、お前・・」


行ってくるわと、駆け出し部屋を出て行く亮ちゃん。

亮ちゃん・・
なぁ、それって・・

えっ?マジ?



「・・亮のやつ、あいつら何処行ったか検討つくのか?」

「多分・・当てずっぽやろーな」

信ちゃんとすばるくんの読み通り、時間を置かずドアが再び開いた。



「ヨコ、白元」

「あれ?どっくんは?」

「白元に謝るって出て行ったわ」

「白元ちゃん、亮戻ってきたら1発殴っていいからね」

「そうや、殴ったりー」

「グーだよ、あずみさん」

「・・頬がええと思う」

「大倉さん、頬っぺただと後々困りますので・・」


どんだ強く殴る気やねん!と、横山くんのツッコミが入りながら楽屋内はいつもの雰囲気に包まれていった。



ーガチャ!ー

「いてへん!」

何処まで探しに行ったんや。
肩で息しながら入って来た亮ちゃん。

「あっ、おった」


そーや!

俺は亮ちゃんの背中に周り、背後から羽交い締めにした。


「おまっ!何すんねん!」

「大人しくして〜」

そのまま、白元さんの前に立つ。


「白元さん、さぁ、どうぞ」

「・・えっ?本気だったんですか?」

「本気本気、思いっきりスパーンとど突いたって!」

「えっ!?何?!
待ってや、何なん?」

「亮、腹くくれ。
謝るなら言葉じゃなくて、態度で示せや」

「こら、待て白元さん!
アイドルを殴る気!?」

「どっくん、男ならガツンと受け止めろや」

「あかーん!!」


ほんまに焦っとる亮ちゃんを見ながら、みんな笑顔やった。
勿論、白元さんもや。




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