第8章 お茶をどうぞ、お嬢様〜執事松〜
朝食を済ませた後はお勉強。書斎兼図書室にはテーブルとソファがあり、私のお気に入りの勉強スペース。大好きな書斎の匂いを深く吸い込めば、頭が良くなった気がしないでもない。
これからみっちり1時間、苦手科目の英語を憎き顔その2に教えてもらうことになっている。
そうです。私はまだ高校生。
来週から期末テストなのだ。
早めに来て準備をしていると、ワイングラスを片手に颯爽と彼は登場した。
「フッ、来てやったぜ」
「……やっぱり1人で頑張ります」
「ちょっ、ウェイト!これはグレープジュースだ!お嬢様に勉強を教えるのにアルコールなわけないだろう?」
違う、そうじゃない。問題なのは…
「飲み物ではなく半裸の変態執事に気分を害しました。もうけっこうです」
勉強したかっただけなのに、なぜ今私はケツ丸出しの執事コンパニオンと密室に2人きりなのだろう。
「えぇぇえっ!?待て!着替える!着替えてくるからぁっ!!」
冷たく鋭い視線を突き刺すと、カラ松は涙目になりながら部屋を出て行き、すぐにいつもの執事服へと着替えて戻ってきた。
「やれやれ、セクシーカラ松はお嬢様にはまだ刺激がつ」「帰って」