第1章 With Jonah(ヨナ) Act1
予想外にはっきり言葉が飛んできて、ヨナは一瞬何が起きたかわからないというように、目を大きく見開いた。
そしてその意味が漸く咀嚼されると、みるみるうちに赤面して、思わず悪態が口をついて出てきてしまった。
「....っ君はなんてはしたない子なんだ。」
「うん。ゴメン。」
素直に頷いたアリスの笑顔でホッとしたヨナも、口元が綻んだ。
そして自分がプレゼントしたペンダントが光る胸元に、優しくキスを落とすと、呟いた。
「今夜は、寝かせないから。」
「望むところ。」
「生意気な返答だね。アリスの意識がなくなるまでやめないって意味だよ?」
「う、うん。」
少し躊躇したアリスに満足そうな笑みを浮かべたヨナは、付け加えた。
「たまには俺だけじゃなくて、君も俺を...求めてよ。」
困ったような顔つきで懇願するヨナに、アリスは胸にまた熱いものが込み上げてきてしまう。そして、そんな風に自分を欲してくれる愛しい恋人に、精一杯答えようと、アリスも素直な気持ちを吐露してみる。
「私はいつも...ヨナを求めてるよ。ヨナとするの、好きだし。」
俯き気味に、か細い声で答えれば、何処か元気が増したようなヨナの声が飛んでくる。
「....それは本当に?毎日でもしたいと思う、ケダモノみたいなのは俺だけじゃない?」
「ヨナと毎日したいと思うことがケダモノだったら、私はもうケダモノだよ。」
はにかんだように笑って見せると、安心したように微笑んだヨナから、間も無く優しく抱き締められた。
「今夜は覚悟しなよね。俺を迷わせたお仕置きをしてあげる。」