第8章 魔王の恋人 / 織田信長
「解らない、とな」
「はい……男に襲われて、抵抗した時に殴られて、気を失って……気がついた時には政宗に助けられていました」
「……そうか」
だとすると、強姦された可能性が極めて高い。
信長は絶望的な思いを振り払い、行灯を近くに持ってきた。
「診せてみよ、脚を開け」
「は、い……」
舞は躊躇しながらも、膝を立たせ、ゆっくり脚を開く。
信長は身をかがめ、片手で舞の脚を支えながら、もう片手で舞の花弁を押し開いた。
「……っ」
敏感な部分に触れられ、舞が息を呑んだのが解る。
信長は、明かりを照らしながら、その小さな蕾から膣口まで。
じっくり舐めるように観察したが……
特に傷らしいものも見当たらなければ、出血したような痕もない。
(……見ただけでは解らんな)
信長は舌で、その膣口に触れる。
途端に、舞の身体がびくっと跳ねた。
「や、やぁ……」
何度も入り口近くを、舌で這う。
信長は舞の反応を見ながら、注意深く探っていく。
「どうだ、ヒリヒリしたり、唾がしみたりするか」
「い、いいえ……んんっ」
舌を離すと、今度は指で触れる。
指先に神経を集中させて、舞の膣口をまさぐっていく。
いつもなら、触れば良い喘ぎ声を上げて濡れてくるが……
今日はその入口は固く、触れど湿ってさえこない。
「痛いか?」
「痛く、ないです……」
多分、男に触られた直後で、受け入れ体制にはならないのだろう。
痛くないとは言っていても、無理はさせられない。
信長は観察を終え、行灯を少し離れた所に置き直した。
そして、横たわる舞の額を優しく撫でる。
「特に傷などは無いな、見た限りではな」
「そう……ですか」
「後でちゃんと専門の女中に診てもらえ。 今日はゆっくり休むがよい」
寝かしつけるように、何度も頭を撫でる。
しかし、舞は目を見開いたままだ。
「信長、様」
「なんだ」
「……我が儘、言っていいですか」
舞が、潤む目で見上げてくる。
扇情的な思いに駆られながらも、信長は優しく頷いた。