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境界線。【安室透夢小説】

第16章 *写真*と*同僚*



くのえさんから添付されたファイルを開く。

「....なっ!」

.....体操着。初めて見た。
ハーフパンツの裾をまくっているからか、太腿が無防備に晒されている。
かわいい。
確かにかわいいが、体操着だとか制服姿の くのえさんを見ると相手は高校生であり、そんなキラキラとした時間を俺に費やさせていることに微かな罪悪感も生まれる。
....だが、やっと手に入れた くのえさん、俺の居場所、好きな人、今更手放すつもりもない。

ん?ちょっと待て、まさかこの格好で体育の授業を?
くのえさんが通うのは共学の高校。ダメだろ、絶対!

午後からも頑張るという内容とハーフパンツの裾を直すよう促すメッセージを返信する。

そして、送られて来た写真を保存していた。
はぁ、体操着× くのえさんのコンボによって俺のやる気はうなぎのぼりだ。午後からも頑張ろう。

「ふっ....。」

これからも くのえさんから写真が送られると思うと自然と頰が緩む。

「....一体何を見てるんですか?さっきから驚いたり赤くなったり、急に笑い出したり。降谷さんらしくな.....、ど...どなたですか、その体操着の女性は。」

「な!風見!?」

とっさにスマホの電源を落とすが手遅れだったようだ。
信頼している部下の視線が心に刺さる。

「...い、いや、これは、、その、、」

正直に白状するべきか.....。

「....その、少し意外でしたけど、人の趣味はそれぞれですし。でも、就業中にそういった類のものを見るのは...」

「....え、...類?」

ん?そういった類?
なにか勘違いしていないか?

「....ソウいう類のDVDに出られている方じゃないんですか?」

な、な、



「ふざけるな!!!!俺の恋人だ!!!!!」







「........は?」



し、しまっ、つい口が滑っ.....

「降谷さん、恋人いたんですかー!」

「どんな人なんですか?」

「全然気付きませんでした!」

つい声を荒げてしまったため俺の声はこの室内によく響いた。
同僚や部下に質問されるが、 くのえさんの写真を見た風見の時間は止まっている。

「か、風見!少し外の空気吸いに行くか!ははは。」

そう言って風見とともに部屋を出た。
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