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境界線。【安室透夢小説】

第11章 BEASTが手に入れたのは?



くのえさん部屋に行く。
教科書や本、小物なども綺麗に整頓されており、高校生らしい可愛い部屋だった。

........が、ダブルベット。


「.....あぁ、パパとママがこの方がお友達が泊まりに来た時いいでしょって。これもよく聞かれるから、友達が遊びに来た時とかに。」

「そうですか。.........ん?パパとママ??」

「 翠くんのご両親です。そう呼ばせてもらってて。すごく、よくしてもらってます。」

そう、なのか。
この歳にもなってこの状況になんだか緊張してしまう。

「.....ベット。入りましょうか?私、手前でもいいですか?」

ベットに入り、明かりを消す。
誰かとこんなに近くで眠るというのはいつぶりだろう。
何か話していないと聞こえてくるのは時計の秒針とお互いの吐息だけ。


「..... くのえさん。手、繋いでもいいですか?」





「..................。」

くのえさんから返事はない。
寝てしまったのか、それとも女々しいとおもわれてしまったかな。



くのえさんの手が俺の手を捕まえる。

「やっと、安室さんからのお願い一つ目です。」

「一つ目、ですか?」


「.....はい。私がお風呂に入ってる時とか安室さんがお風呂に入ってる時ずっと考えてたんですよね。安室さんがどうして私のことを好きになってくれたのかとか...安室さんが私に何も求めてこない理由とか、後悔の意味とか...他にも色々。」


「.....答えは出ましたか?」


「出ませんでした。でも、そんなことどうでもいいかなって。...私、安室さんが初めてです。キスしたのも、それ以上もできるって感じたのも。だから、私きっと安室さんがどんな人でも後悔したりしないと思ったんです。
例えば、安室さんが女の人でも、EDでも、どんなに我儘でも、DVしても、浮気しても、テロリストでも後悔しません。」


いやいやいや、後半のは少しくらい後悔してくれ。
というか、DVもしない浮気もしないし、て、テロリスト?? くのえさんの中の僕は一体どうなってるんだ。
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