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境界線。【安室透夢小説】

第11章 BEASTが手に入れたのは?



「.....それでね、どんな時なら後悔するかなって考えた時、安室さんが死んだら嫌だなって思いました。」

「.......そうですよね、」

「安室さんがもしいなくなったら、私は安室さんの知らない人と恋に落ちて付き合って、キスして、エッチして、子供を産んで家庭を作るのかなって。.....想像してみました。でも、全然楽しくないんです。やっぱり、相手は安室さんがいいです。......安室さんがいなくなったら、私はきっとずっと一人ぼっちです。そんなの、嫌ですから、......死んじゃ嫌ですよ。........後悔、させないでください。」


くのえさん.....。
でも、それは簡単に約束できることじゃない。
これまでの任務の中でも命の危ないことは何度かあった。

「 くのえさん。ただの探偵が命を落とすような依頼を受けはと思いますか?」

くのえさんを安心させようと笑顔を作る。
君に嘘をつくことを許して欲しい。



「.....もし、安室さんが探偵じゃなかったら?」

くのえさんの目は真剣だった。
またあの真っ直ぐな眼差しで俺を見つめる。


「なんて、冗談ですよ。」

そういって くのえさんは微笑んだ。
明かりがついていないため細かな表情までは分からなかったが。

「.............安室さん、さっき言ったでしょう?私に伝えたいことがいくつかある。でも伝えるのには時間がかかるって。」


「.....やっぱり、気になりますか?」


「安室さんは、気にする必要ないですから。誰にだって人に言えないことの一つや二つあるでしょう?だから、気にしないでください。それに、何か理由があるんですよね?だから、安室さんが話せない分は私が話します。
安室さんに私のこと、たくさん知ってもらいます。....さっきも言ったでしょ?わたし、そうとうのことがないと後悔なんてしませんから。安室さんに人には言えない秘密があったってそんなのどうでもいいです。」


彼女のことをとても綺麗だと思った。
あぁ、だから俺は彼女のことをこんなに好きになったのかもしれない。


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