第15章 Only love
埠頭にあるもう何年も使われていない倉庫。
少し離れたところに車を止めて、警戒しながら近づいてゆく。
櫻『……静かですね。』
まだ中から臭ってくる白煙のにおいと、闘いの後の気配はあって慎重に中へと進んで行く。
『……………クソ』
中から微かに聞こえたその声に顔を見合せると近づいていって、その姿を確認すると拳銃をおろして駆け寄った。
櫻『おいっ………! 今井っ! しっかりしろっ
何があった。 誰にやられたんだ?』
腹と肩から大量に出血して倒れ混んでいる今井の身体を起き上がらせながら聞いた。
今『あ…………ぅ…………っ 二人に…………取引の………
松本………、小栗………ってのにやら………れ…………』