第9章 I'll be there
旬『まぁ…………、今度いく時は一緒だからな。 』
そう言うと信号で止まりながらに、肩をポンポンとしてきた。
松『………ああ。 うん。 サンキューな。』
幼い頃施設に預けられてからの付き合いで、途中道を外しても組に入る事になった時も唯一自分から離れていかなかった。
だから、言葉にしなくても分かりあっているんだと思う。 その肩を叩いてくれた事が本当に気持ちが落ち着いて安心できたんだ。
旬『潤。 そろそろ着くぞ。 あ~見えた見えた。
あの別荘がそうだよな?すげえデカイけど…』
松『ああ。 俺も、来るの初めてなんだよ。 流石だな……孝太郎先生。』
3時間かかって長野の山奥にある小泉の診療所へと着いた頃にはあたりは真っ暗になっていて大きな別荘の中の一室だけが明るく灯っていた。