第7章 Give it all to you
しんしんと降り始めた雪の中、引き寄せられた身体は力なくすっぽりと櫻井の胸へと抱きしめられた。
松『やめろよ……。 俺の事……ヤクザって知ってて近づいたんだろ。』
櫻『やめない。 知ってたけど、もうやめてやれない。
俺は、もう潤の事が好きだから。』
抱きしめたまま顔を肩に埋めて、耳元でそう言うと
そっと離れて見つめてくる。
松『な………に………言ってんの。 ヤクザと察が………
許される訳ない……んっ………』
両頬を挟むようにしながら親指ですっと涙を拭うと次の瞬間二人の唇は重なっていた。
櫻『好きだ。潤。』
松『冗談じゃねえ…… 俺は……… あんたの事なんか………』
櫻『俺の事なんか? 何?』