第24章 愛の男
大『俺は大野。で、こっちのギターは二宮。 小さい頃、俺たち施設で育ったんだけどそこの園長先生の趣味で古い歌聞いてたから。』
二『君は?芸能人? 』
相『ふふ。違うよ。 俺は相葉雅紀。
お父さんが俳優なんだ。 それでその曲をカバーしてCDを出したんだ。
………全く売れなかったみたいだけどね。 』
二『ふーん。 』
大『ふーんって。もうちょっと興味もと?
凄いよ。本当。』
相『いいんだいいんだ。 興味ないくらいのほうが。
大体みんなそれ聞くとあの人に合わせろとかサインもらってきてとかそんなのばっかりだから。 』
二『そっか。 ヘラヘラしてるだけかと思ったけどお前も苦労してんだ?』
大『もうっ、二ノってば。また。ゴメンね相葉ちゃん? 』
相『いいのいいの。 あ、でももう一回リクエストしていい? さっきの曲。』
二『しょーがないなー。』
そう言って憎まれ口たたきながらも二宮の前奏が始まってそこに大野の歌声が重なって教室に響いていた。