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【HQ】君に好きだと言えたなら

第8章 俺の知らない君(潜尚保×白布姉同僚)


 念願だったゆりちゃんの連絡先を入手した。あまり送るとしつこ過ぎるかな、と思いながら、仕事の邪魔にならない程度にゆりちゃんに連絡をした。返事は返ってくるけど、素っ気ないものだったり、その連絡も長く続かなかったが、連絡先が分からず、会う事も話す事も出来なかった四年間をおもえば大きな進歩だ。ゆりちゃんとのやり取りを見直しては頬が緩む。特別な会話じゃないけど、それだけでおれは満たされていた。
 取り敢えず今俺がやるべき事はバレーと、来年の受験勉強。バレーの強豪校に進学すればいいかと思ってたけど、ゆりちゃんが今求めているのは高学歴、高収入。なら、俺が目指すは日本最高峰の偏差値を誇るT大。俺の今の偏差値でT大に入るなんて無謀な話だが、ゆりちゃんに振り向いてもらう為ならなんだって頑張れる。受験勉強だってやるなら早いに越したことは無い。お盆にゆりちゃんと会ってから、猛勉強が始まった。塾に入った方がいいんだろうけど、今は部活もあるし、それは来年部活を引退してからだ。部活が終わった後の勉強っていうのは眠たくなるしキツかったけど、ゆりちゃんとのメッセージのやり取りを見て、睡魔と戦いながら毎日毎日勉強を頑張った。

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