第7章 O×S③
顔をあげると、メンバーがいた。
涙が止まってないけど優しく笑う相葉ちゃん。
俺を不安にさせないように優しくほほえむニノ。
悔しさが抑えきれてないけど、微笑んでくれる松潤。
そして、優しく手を握って、優しい顔をしている智くん。
みんなの笑顔が、俺の心を少しあたたかくした。
我慢していたものが、溢れだした。
翔「うああああんっ…うぅっ…」
大声で泣いた。
智くんは、「辛かったね。我慢したね。気付けなくてごめんね。」って言って抱き締めてくれた。
相葉ちゃんは、俺を抱き締めて一緒に泣いてくれた。
ニノは、俺に抱きついて堪えきれず俺のために泣いてくれた。
松潤は、俺の手を握って、「翔くん…」と言いながら泣いてくれた。
みんな、俺に優しくしてくれた。
抱き締めてくれた。手を握ってくれた。
きっと、メンバーや、親しい人以外は怖がってしまうだろうけど、みんながいてくれるなら、大丈夫なんじゃないか。そう思った。
それからは、少しの間だけ仕事を休ませてもらって、復帰した。
メンバーは、俺を気にしながら仕事のフォローとかしてくれた。
それからというもの、俺は、まだ智くんに告白していない。
やっぱり、あの日のことがあり、智くんにそんなことを言っていいのか。軽蔑されるんじゃないか。そんなことがよぎってなかなか言えず、悩んでいた。
五人のレギュラー番組の収録後、悩んで楽屋に一人たたずんでいた。
すると、智くんが入ってきた。
智「翔くん、どうしたの?」
翔「え?なんでもないよ?智くんは忘れ物?」
智「いんや、翔くんが心配で戻ってきた。」
そんなことを言われてもあなたのことで悩んでるんですけど…苦笑