第4章 耳、みみ、ミミ!
薬研「諦めなよ大将!楽になるぞー。」
前線で薬研にからかわれながら月海が必死に抵抗していた。
さっきまで大量に作り置きした雪玉を片っ端から投げているけど、何処で雪玉が尽きるのかとそればかり考えてしまう。
月海「うぅ〜、誰か助けて(汗)」
いい大人にもなって、猫のコスプレとか恥ずかし過ぎる!
その気持ちだけで今は頑張っている状態だった。
月海「ちょっと!私は1人なんだから雪玉作る時間位頂戴よ!!」
大声で抗議するが薬研は聞こえていない様で、薬研玉は止むことがない。
でも月海は薬が無限にあるわけが無いと思っていた。
だから長引けば勝機はこちらにある筈。
すると暫くして、ぴたっと雪玉が止んだ。
薬が無くなったのだろうか?と恐る恐る顔を出してみる。
ひゅっ!
月海「あっぶな!!」
間一髪雪壁に引っ込む。
薬研「あ!おしかったなぁ。」
薬研の楽しそうな声が聞こえたので、月海は再び顔を出す。
月海「ちょっとぉ!反則でしょ今のは!」
薬研「まぁまぁ、大将。朗報があるからさ。」
そう言うと利用手一杯に黒い雪玉を持って月海に見せた。