第1章 楽しまなければ損損♪
よいしょっと木箱を畳に置いた光忠は、月海を見てまた笑う。
光忠「布団から頭と目しか出てないじゃないか(笑)」
ちょっと恥ずかしい…。
月海「め、面目ない(汗)」
光忠はニコニコしながら、木箱から陶器の鉢を出してガサゴソと準備し始める。
むかーしに日本史の教科書で見たヤツだとピンと来る。
パチくりしてる間に炭に火が入れられる。
光忠「少し窓を開けるよ。」
おかんの様な甲斐甲斐しさに、布団に隠れてくすっと笑う月海。
光忠「締め切った部屋で炭を使うのは、危ないからね。」
月海「コレで部屋が暖かくなるもの?」
正直文明の力に頼りきってる月海からすればちょっと信じられないものだ。
光忠「あるのと、無いのではだいぶ違うよ。もう少ししたら分かるから、早く着替えておいで。外が凄いよ。」
そう言うと、部屋を出て行った。
月海「外??」
変な言い回しが気になるけど、今は先ず着替え!
暫くすると、光忠の言う通り部屋の寒さが和らいだ。
月海(やっぱり炎って偉大だわ)
何て思いながら、着替えを済ませる。